スバル・サンバー・・・リアエンジン・リアドライブの名車特集
今回ピックアップするのは、いまやすっかり少なくなった「エンジンを一番後ろに積むクルマ」。軽自動車からスポーツカーまで、代表的なリアエンジン・リアドライブのモデルを紹介します。
スバル・サンバー
1958年に誕生し、軽乗用車というカテゴリーを確立した傑作であるスバル360。その特徴であるリアエンジン、4輪独立懸架というレイアウトを受け継ぎ、1961年にデビューしたキャブオーバータイプの軽商用車(トラック/ライトバン)がサンバーである。
初期のサンバーは、パワートレインをおさめたリアエンドのおかげで荷台面積が狭かった。反面、フロアは低く積み降ろしが楽で、荷物を車体中央付近に積むため前後重量配分がよく、「スバルクッション」と呼ばれたトーションバーによる4輪独立懸架と相まって乗り心地は絶妙だった。一説によると、サンバーを最初に評価したのは豆腐店だったという。振動で豆腐の角が欠けずに済むというのがその理由である。
ベースとなったスバル360がR-2、レックス、ヴィヴィオ、プレオ……と名を変え、駆動方式をRRからFFに転換しても、サンバーはリアエンジンレイアウトを守り続けた。しかし2008年に富士重工業(当時)が軽自動車の自社開発・生産からの撤退を表明。最後に残ったサンバーも2012年に生産終了し、半世紀以上に及ぶその歴史に幕を下ろした。以降もその名は残るものの、ダイハツ・ハイゼット(FRまたは4WD)のOEMモデルとなっている。
[ガズー編集部]
リアエンジン・リアドライブの名車特集
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