【連載全16話】第16話 スズキ・スイフトスポーツ…日本生まれのホットハッチ特集

2020年9月の発売以来、トヨタの高性能ハッチバック「GRヤリス」が人気を集めています。そこで今回は、クルマ好きの記憶に残る日本生まれの“ホットハッチ”16車種をピックアップ。週替わりで紹介します。

スズキ・スイフトスポーツ

軽自動車のKeiをベースとしながら2000年に登場した初代スイフトは、海外市場ではイグニスと称していた。よって国内向けの初代スイフトスポーツは、海外ではイグニススポーツだった。2004年に世代交代した2代目スイフトは、特に欧州市場を強く意識した世界戦略車として開発され、車名も全世界でスイフトに統一。新世代のスイフトスポーツは翌2005年に追加設定された。

専用の前後バンパーにエアロパーツ、2本出しマフラーなどで迫力を増した5ドアハッチバックボディーに積まれるエンジンは、標準の1.3リッター/1.5リッターに対し1.6リッターの、オールアルミ製直4 DOHC 16バルブVVT(可変バルブ機構)。鍛造ピストンや表面硬度を高めたクランクシャフト、銅鉛合金製ベアリングメタル、電子制御スロットルなどを採用して最高出力125PS、最大トルク15.1kgf・mを発生。変速機はクロスレシオの5段MTまたは4段ATが用意された。

足まわりにはモンロー製ダンパーや15インチの大径ディスクブレーキがおごられ、16インチのアルミホイールに195/50R16タイヤを履く。低速域での乗り心地はやや固めだが、高い操縦安定性と回頭性を両立しており、車重1060kgの車体に対して十分なパワーと相まって軽快な走りを実現。実用性を犠牲にすることなくスポーツ性を高め、しかも手ごろな価格のモデルとして人気を獲得した。スイフトスポーツはその後も継続し、現行モデルで4代目となるが、いまや数少なくなった国産ホットハッチとしてブランドを確立している。

[ガズー編集部]

【連載全16話】日本生まれのホットハッチ特集

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