【レクサスRX500h車両チェック編】 最強スペックそして内装は高品質でレクサスらしい雰囲気・・・竹岡圭

プレミアムSUVのパイオニアとして人気を博してきた「レクサスRX」。その最新型となる5代目にはどんな魅力があるのか? モータージャーナリスト竹岡 圭が解説する。

かつてSUVが流行(はや)り始めた頃、20代女性を対象に行われたアンケートで、RXはこんな栄誉を獲得しています。なんと! 「彼氏に乗ってもらいたいクルマ第1位」に輝いたのです。これって、このカテゴリーのこのクラスのクルマだったら、ぜひとも欲しい賞なのではないでしょうか。

そのほかには「広告代理店の人が乗っていそう~」なんていうコメントもありました。この時の“広告代理店の人”というのは、「経済的な余裕があり、流行やオシャレに詳しく、なんでもソツなくエスコートしてくれる」的な人という感じで挙げられたキーワード。総じてRXは、女子ウケがメチャクチャいいクルマだったんですよね。

しばらくすると「NX」が登場したため、自分で運転するならボディーサイズ的にもNXがいいかな~、あるいはさらにその後登場した「UX」でもいいかも~、などと思っていたところに、“別世界の一台”といえる最上級SUV「LX」までもが降臨し、RXの立ち位置はより明確になった気がします。つまり、自分のすぐそばにいる大切な人にこそ乗ってほしい、そして自分を乗せてほしいクルマ、というポジションです。

そのあたり、RX(の開発陣)はわかってますよね~。実はRXに試乗して、私が一番感動したのは“後席”だったりするんですよ。その空間の広さとか、装備の充実ぶりとかはもちろんですけれど、なにより、空間全体から醸し出される「なんかイイクルマに乗せてもらってる感じ」がスゴイんです。後部座席に人を乗せることを前提としてつくられた、いわゆる高級セダンみたいなクルマの後席に、ありがたく乗せてもらっている感……とでも言えばいいでしょうか。

この価格帯のこのクラスのSUVで、これを醸し出せるクルマってそうそうありません。レクサスは成り立ちの時からおもてなしがキーワードではありますが、今回のRXはまさにそれを具現したモデルだなと強く感じた次第です。

(文:モータージャーナリスト・竹岡 圭)

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