【WEC第5戦富士】小林可夢偉駆るトヨタ7号車がポール獲得! 8号車も2番手につけ3年ぶりの富士はトヨタがフロントロウ独占

  • TOYOTA GAZOO Racingの7号車GR010 HYBRID

    TOYOTA GAZOO Racingの7号車GR010 HYBRID

2022年9月10日(土)、3年ぶりの日本での開催となるFIA世界耐久選手権(WEC)の第5戦が富士スピードウェイで行われ、小林可夢偉がアタックドライバーを務めたTOYOTA GAZOO Racingの7号車GR010 HYBRIDがポールポジションを獲得した。

今シーズン導入されたハイパーカーがついに日本でその雄姿を披露することになった。ホームである日本、富士スピードウェイでのレースであり、またGR010 HYBRIDのパワートレーンは富士スピードウェイにほど近い、東富士研究所で開発・製造されており、文字通りお膝元のレースとして、多くのファンや関係者の期待が集まっている。

TOYOTA GAZOO Racingのチーム代表も務める小林可夢偉は、「日本のファンの皆様の前で、やっと初めてGR010 HYBRIDが実際にレースを戦うところを見ていただけることになり、とても興奮しています。ここ数年WEC日本ラウンドがなかったのは残念でしたが、それだけにこの週末は特別なものになります。ハイパーカーのバトルは激化しており、レースはチャレンジングな混戦になるでしょうが、それがチームをより強くしてくれます。日本のファンの皆様の前で、表彰台の中央に返り咲くべく全力を尽くします」と意気込みを語っている。

TOYOTA GAZOO Racingが予選1-2。7号車小林可夢偉がトップタイム!

  • TOYOTA GAZOO RacingのGR010 HYBRID2台

    予選でフロントロウを独占したTOYOTA GAZOO RacingのGR010 HYBRID

これまで4戦を終えたWECだが、チームランキングでは121ポイントで首位に立っており、2位のアルピーヌに15ポイント差をつけている。一方ドライバーズランキングでは、ル・マン24時間を制したTOYOTA GAZOO Racing8号車のセバスチャン・ブエミ、ブレンドン・ハートレー、平川亮が10ポイント差での2位につけており、ドライバーズタイトルの獲得に向けても負けられないレースとなる。

迎えた初日の公式練習走行では、ホセ・マリア・ロペス、マイク・コンウェイ、小林可夢偉組の7号車GR010 HYBRIDが、小林可夢偉により初日のトップタイムを刻み、幸先のいいスタートを切った。

そして迎えた予選日、公式練習の3回目では、8号車GR010 HYBRIDがトップタイムを記録したのに対し、7号車はトップから1.5秒離された5番手となっている。

予選セッションは気温は28度ながら路面温度が43度まで上がる中、午後3時から行われた。新品タイヤを装着し臨んだ7号車GR010 HYBRIDの小林可夢偉がまずは1分29秒234という最速タイムをマーク。予選の前に行われた公式練習で最速タイムを刻んでいた8号車GR010 HYBRIDハートレーは小林可夢偉のタイムには僅かに及ばないものの2番手につける。

富士スピードウェイは、WECが開催される中で最短のコースということもあり、各車1周のクールダウンラップを経て再度アタックへ向かうが、小林可夢偉のタイムが破られることはなく7号車GR010 HYBRIDがポールポジションを獲得した。
8号車GR010 HYBRIDのハートレーは2回目のアタックで1000分の1秒ベストラップを更新したものの小林可夢偉のタイムには届かず。しかしTOYOTA GAZOO Racingが予選1-2を決め、フロントロウからレースをスタートすることとなった。

富士スピードウェイでのWECのレース開催は9回目となるが、TOYOTA GAZOO Racingが8勝目を目指す6時間の決勝レースは、9月11日(日)午前11時にスタートが切られる。

WEC第5戦富士6時間 公式予選結果(総合順位)

  • TOYOTA GAZOO Racingの8号車GR010 HYBRID

    TOYOTA GAZOO Racingの8号車GR010 HYBRID

1位 No.7
マイク・コンウェイ
小林可夢偉
ホセ・マリア・ロペス
TOYOTA GAZOO Racing/トヨタ GR010 HYBRID
1:29.234

2位 No.8
セバスチャン・ブエミ
ブレンドン・ハートレー
平川亮 TOYOTA GAZOO Racing/トヨタ GR010 HYBRID
1:29.254

3位 No.36
アンドレ・ネグラオ
ニコラス・ラピエール
マシュー・バキシビエール
アルピーヌ・エルフ・チーム/アルピーヌ A480-Gibson
1:29.446

4位 No.93
ポール・ディ・レスタ
ミケル・イェンセン
ジャン・エリック・ベルニュ
プジョー・トタルエナジーズ/プジョー 9X8
1:30.000

5位 No.94
ロイック・デュバル
グスタボ・メネゼス
ジェームス・ロシター
プジョー・トタルエナジーズ/プジョー 9X8
1:30.152

TOYOTA GAZOO Racingアタックドライバーのコメント

  • TOYOTA GAZOO Racingの7号車GR010 HYBRIDの小林可夢偉

    ポールポジションを獲得したTOYOTA GAZOO Racingの7号車GR010 HYBRIDの小林可夢偉

小林可夢偉(チーム代表 兼 7号車 ドライバー):

母国のレースでポールポジションを獲得でき、最高の気分です。私のアタックラップでは、まだ少し改善の余地もありましたが、ポール獲得には十分でした。GR010 HYBRIDがここ富士でも速いこと、そのパフォーマンスを示すことができてとても嬉しいです。ル・マンが終わった後、チームは富士での勝利を次の目標としてハードワークを続け、そのおかけで今日の結果へ繋がったと思います。ハイパーカーにとって初めてとなる、ここ富士でのアタックは大きな挑戦でしたが、それだけにチーム全員の尽力に感謝します。このレースウィークでは、今日の時点でも信じられないほど多くのファンの皆様が訪れてくれていて、明日もたくさんの観客やゲストの方が来てくれると思います。決勝レースでも、来てくださった皆様と勝利を祝うべく全力を尽くします。

ブレンドン・ハートレー(8号車 ドライバー):

我々のホームコースである富士で、母国のファンの皆様が見ている前での予選1-2は素晴らしい結果です。私と可夢偉との差は非常に僅差で、100分の2秒ほどしかありませんでした。私のアタックラップは完璧とは言えませんでしたが、可夢偉も同じ状況だったことはわかっています。とても難しい路面で、各所ですぐコンマ1秒単位のロスをしてしまう状況でした。チームは本当に素晴らしい仕事をしてくれましたが、明日は簡単にはいかないでしょう。アルピーヌが非常に僅差のタイムを出しており、プジョーの2台もそれほど離れていません。決勝レースも厳しい戦いになるとは思いますが、我々のGR010 HYBRIDはここ富士に合っていて、良いポジションからスタートすることができます。

  • TOYOTA GAZOO Racingの7号車GR010 HYBRIDのキッズビューイング
  • TOYOTA GAZOO Racingの7号車GR010 HYBRIDのファンサービス
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