【動画】レクサスLC500コンバーチブル 試乗インプレッション 車両紹介編

今回取り上げるのは「レクサスLC500コンバーチブル」。レクサスが開発したラグジュアリーオープンカーならではのデザインや装備の特徴について、モータージャーナリストが解説する。

2017年の「レクサスLC」登場の時から何度も話をうかがってきた、「LCクーペ&コンバーチブル」のプロジェクト・チーフ・デザイナーを務めた森 忠雄氏によれば「クーペを開発している時点でコンバーチブルの設定は当然頭にあって、実際にスケッチなども描かれていた」という。

LCのメインマーケットがアメリカであるだけに、やはり当然オープンが求められる。そう考えると、クーペの登場から3年を経てのデビューというのは、やや時間がかかりすぎた感があるが、実際のところ開発は同時進行ではなく、クーペができたあとで本格的に着手されたのだそうだ。

設計、開発サイドでもそれは一緒で、やはり将来的にはオープンボディーが追加されるということは意識にあったに違いない。実はLC500コンバーチブルのソフトトップが折りたたまれて格納されるのは、クーペの「LC500h」では駆動用リチウムイオンバッテリーが搭載されている場所。そのぴたりとハマったパッケージングを見ると、やはりコレ、当初から意識されていたんだろうなと感じられるのだ。

そう、つまりLCのコンバーチブルにはハイブリッド版は用意されず、自然吸気の5リッターV型8気筒ガソリンエンジンを積むLC500だけが設定される。そして、これを機にレクサスは、LCのラインナップを再定義したという。

LC500コンバーチブルは、オープンロードなどでまさにそのエンジンを楽しむためのクルマだ。今や絶滅危惧種である自然吸気V8のレスポンス、パワーフィール、そしてサウンドを思う存分満喫できるのがオープンボディーであるというのは、なるほど確かなことである。実際、組み合わされる10段ATのシフトポイントなども最高の快感が得られるようチューニングされているという。

実際、そのサウンドは快感そのもの。これを思い切り聴きたいばかりに、ついシフトパドルに手を伸ばし、不必要なシフトダウンを繰り返してしまう。

その対極に置かれるのが、都市でドレッシーに着こなす、乗りこなすハイブリッドのクーペ、LC500hとなる。その両極の間にクーペのLC500が置かれ、こちらは最上級の操る喜びを実現するという構図である。

LCのチーフエンジニアである武藤康史氏は「クーペを買っていただいたお客さまも、きっと増車したくなりますよ」と笑う。買い替えじゃなく増車。それぐらい、コンバーチブルとして独自のキャラクターが確立されているというわけだ。

(文:モータージャーナリスト・島下泰久)

[ガズー編集部]

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